成約まで:約1ヶ月(事業譲渡)/仲介として売り手・買い手双方を支援
長年にわたり特殊車両向けの金属部品・タンクを手がけてきた溶接事業の譲渡を仲介した案件です。大手メーカーとの継続取引を基盤に、材料費・設備投資をほとんど必要としない技術役務型の収益構造を持つ、参入障壁の高いニッチ事業でした。
売り手は、蓄積された技術と取引関係を確実に次代へ引き継ぐことを目的に譲渡を決断。雇用の維持も、譲渡条件の重要な前提でした。
本件の論点は、財務資料からは事業の実力値が読み取りにくい点にありました。当社は資料を精査したうえで、承継後の実態に即したコストを対応させた調整後EBITDAを算定。買い手が投資判断を下せる形に情報を整理し、売り手・買い手間の情報の非対称性を縮減しました。
そして本件を決定づけたのが、オンサイトDDにおける工場見学とアーク溶接の実演です。技能は人に宿る無形資産であり、決算書には決して現れません。買い手には実際の作業現場をご覧いただき、溶接を実演していただくことで、その技術水準を直接ご確認いただきました。数字だけでは埋まらない定性面の空白を、現場で補った形です。
仲介として双方の立場に立ち、売り手には情報開示の整理を、買い手には技術と取引基盤の実像確認をそれぞれ支援。接触から約1ヶ月で事業譲渡契約の締結に至り、技術・取引・雇用を維持したまま承継を完了しました。